〜「良い環境が良い人を育み、良い人が良い環境を育む」協力が当たり前の企業風土が、働く人を活き活きと輝かせる〜

株式会社オカムラは、「豊かな発想と確かな品質で、人が活きる環境づくりを通して、社会に貢献する。」をミッションとし、「人が活きる社会の実現」を目指し、オフィス環境事業、商環境事業、物流システム事業など幅広い分野で活躍する会社です。「協同の工業」という協力を基礎として生まれたみんなの会社であり、従業員はみなチームの一員であるという創業以来の想いを引き継ぎ、個々の社員が活き活きと働きやすい環境の醸成を目指しています。
そんなオカムラさんの取り組みや今後の展望について、お話を伺いました。
 

〜「目指す姿」を策定・共有し、同じゴールに向かって、多様な手段で進むチーム力~

サステナビリティ推進部D&I推進室室長 望月浩代さん

【女性活躍推進の取り組みを始めたきっかけと活動について伺います。】
2016年に女性活躍推進法が施行されたことをきっかけに、2016年8月に女性社員10名によるダイバーシティ推進プロジェクトを立ち上げました。プロジェクトでは、在宅勤務制度の導入やD&I宣言の策定、途中からは男性社員も参加し、女性活躍に向けた取り組みを進めました。2020年には、「えるぼし2段階目」を取得することができました。
プロジェクトができた当初は、メーカーで生産事業所もあり、女性従業員比率が15.7%と非常に少ない状況でしたので、まずは女性社員の割合を2割にすることを目標にしました。
現状把握のため、女性へのヒアリングやアンケート調査で課題を洗い出し、私たちの目指す姿を策定して、優先課題に順位をつけて施策を検討、実施してきました。

オカムラの女性活躍の目指す姿として「1.一人ひとりが自身の目指す姿を描き続け」「2.あらゆる状況でも自分なりの成長を常に意識し」「3.仲間とともに、組織の発展に様々な形で貢献している」と策定しました。そのうえで目指す姿と現実とのギャップを埋めるために、大きく3つ「モチベーション」「コミュニケーション」「多様な働き方」これが必要ではないかということで、10名のメンバーが3つのチームに分かれて分科会活動を行い、それぞれの施策を進めていきました。
500名を超える全女性社員を対象にしたワークショップ、他社の管理職の方とコラボしたトークセッションや交流会、育児中のデザイナー職対象のワークショップ、女性営業職の交流会、生産事業所でのワークショップを行うなど、様々な施策を行いました。
 

リーダーシップの研修では、リーダーシップのタイプについて、先頭に立つ指示型リーダー以外にも、メンバーの意見を聞きながらチームをまとめていくサーバント型リーダーもいる、という多様なリーダーシップについても学びます。研修後のアンケートでは「もし打診されたら管理職になってもいい」と意識が変わる社員が2割以上いました。
プロジェクトを進める中で、新たな制度も作りました。最初に作ったのは「在宅勤務制度」です。メンバーでトライアルをし、育児をしている女性の働きやすい環境づくりとして導入しました。その後、「短時間勤務者へのフレックス制度」を導入しました。もともとフレックスタイム制を取り入れていましたが、短時間勤務者は対象外となっていました。現在はコアタイムも廃止し、スーパーフレックスになっています。他には、研修に参加しなければいけない時や病気の時にも使える「託児所サービス費用の補助」、「ジョブリターン(再入社)できる制度」なども導入し、いずれも性別問わず制度を利用することができます。

西日本支社マーケティング課課長 北島かおりさん

女性活躍推進と同時に、アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)についての研修も行っています。
当初は所属長のみを対象にeラーニングを行っていましたが、昨年末に全社員に対してアンコンシャス・バイアスのeラーニングを実施しました。誰しもバイアスは持っているもので、そこに「気づくこと」が大切です。こういった活動は継続していかないといけないと考えています。研修後のアンケートでも「アンコンシャス・バイアスの研修は定期的に必要だね」という声が多数あがっています。性別問わず正当な評価がされることが望ましいですが、もし根底に何かしらのバイアスがあり、女性活躍の取り組みが進まないとしたら、そこは変えていかなければいけないことだと思います。

2020年7月には「ダイバーシティ&インクルージョン方針」を策定しました。それぞれの個を尊重し認め合い活かしあうダイバーシティ推進を経営戦略と捉え、さらに理解浸透をはかり、最終的には性別問わず、「一人ひとりが活き活きと働くことができる、『Work in Life(ワークインライフ)※』を実現する」ことを目指しています。
※オカムラが提唱する「Life(人生)にはさまざまな要素があり、その中の一つとしてWork(仕事)がある」という考え方

女性従業員比率について、2016年スタート時は15.7%でしたが、少しずつ伸び、現在約21%となっています。女性管理職比率も2022年度末で約6%となっており、今後の目標値は、2024年度までに女性従業員比率を22%、管理職比率を7%以上とし、達成していきたいと考えています。

【男性の育休取得状況はいかがでしょうか?】
女性活躍には男性の育休取得も大きく影響してきますので法改正に向けて「はぐくむプロジェクト」という活動を1年限定で行いました。「育休取るの?」ではなく「育休いつ取るの?」と男性社員も育休を取ることが前提という姿勢でプロジェクトを進め、全管理職約600名に対してオンラインで男性育休を推進するイクボスセミナーを行いました。
セミナー以降、「上司から背中を押されて育休取ろうと思います」という男性社員が徐々に増えて、周りの理解が得られるようになり、一気に取得率も上がり、現在約65%と、2人に1人は取得している状況です。取得期間も平均して3か月程度で、サポートブックや業務の引継ぎガイドブックを作成して取得を促進したことも効果があったと思います。

【女性活躍推進の目指している姿をお伺いできたらと思います】
最終的には女性活躍と言わなくてよい会社になれば良いなと思います。それに向かって、乖離している部分を少しずつ埋めていかなければいけないと考えています。LGBTQなど性別問わずと言いながら、もう一方で「女性活躍推進」という状況も少し難しいのですが、実際に女性社員の人数にしてもまだまだ少ない状況ではあるので、女性活躍推進とそれ以外の取り組みを両輪で推進していく必要があると思います。「こんなことやってみたい!」と声を上げると動きだすことができる会社だと思うので、女性活躍の「目指している姿」に向かって声を上げ続けていけば、きっとこれからも変えていくことができると思っています。

〜様々な立場にある人同士が当たり前にお互いを大切にすることで、自分自身の人生も豊かに〜 林亜由美さん

西日本支社業務管理室 林亜由美さん

【現在のお仕事についてお伺いいたします】
現在は西日本支社内の引合から請求までの営業業務のサポートを行っています。自身も営業CSを行いながら、西日本支社内の各支店の営業CSへの教育・フォローをメインに行っており、正しい業務知識を共有し人を育てていくことを通して全体のレベルアップを図り、業務の効率化にも力を注いでいます。

【入社を決めたきっかけについて、伺います】
面接で接した社員に魅力的な人が多く、ざっくばらんに意見交換ができる風通しの良い社風に惹かれ、この人たちと一緒に働きたい!と思ったのが入社を決めた大きなきっかけでした。
内定者に対しても手厚いフォローがあり、とても人を大切にする企業だなということを入社前から感じていました。
入社時にはこの人たちと一緒に働きたい!という思いのみで入社しましたが、実際の業務に携わるうちに一日の1/3を占める働く時間を心地よい環境に整えていき、人の気持ちを明るい方向へ手助けができるこの業界にやりがいも感じるようになりました。

【林さんにとって「働くこと」とはどういうことでしょうか?】
オカムラが提案する人生に仕事を併せていくという「ワークインライフ」という考え方が好きで支持しています。働くということは人生の1/3を占める活動になる為、この時間をいかに心地よく豊かに過ごせるかが人生を豊かに過ごせるかを決定づけると思っています。仕事は人生の目的ではなく、人生を豊かにするための手段の一つであると思っているので、ただ言われた業務を義務感だけを持ってこなしていく時間ではなく、自分が行う業務によって自分自身の教養を深め、人に貢献し、めぐりめぐって社会貢献につながれば幸せだなと考えています。

【今後の将来像、キャリアプランやライフプランについてお伺いいたします】
自分の業務の進め方により定時に帰ることができ、かつ積極的な有休取得も推奨されており、自分の生活を大事にしながら働けるまさに「ワークインライフ」な環境の為、ライフスタイルが変化しても長く働き続けることができればいいなと考えています。
また、知識の共有化を行うことによって特定の人に業務が集中し、負荷がかかる状態を改善し、業務の平準化を行い、不平等感を払拭できればいいなと考えています。様々な立場の女性がお互いを尊重し、自分のプライベートな時間も大切にしながら、より心地よく働き、さらに女性が幸せに過ごせる環境をつくっていく為に私にできることがあればどんどん新しいことにチャレンジしていきたいと考えています。
具体的にまだ管理職に就きたいなどの目標は定まってはいないのですが、できることから一つずつやっていきたいと思っています。

【聞き手所感】

会社のコンセプトを感じる場所に感動しました。創業以来の想いである「従業員はみなチームの一員」や、「協力を基礎として生まれた会社」など、会社の基盤として、全体がチームとして一つになっていることを強く感じました。女性の比率については、まだ少ないということでしたが、そもそも性別に関係なく、チームの一員として、働く仲間を大切に尊重する姿勢を感じました。貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。

会社概要

株式会社オカムラ

〒220-0004
神奈川県横浜市西区北幸1丁目4番1号 天理ビル19階

代表取締役 社長執行役員 中村 雅行

創業 昭和20年10月(1945年)

ホームページ(外部リンク)

◇オカムラ 福岡ショールーム◇
所在地:福岡県福岡市博多区博多駅前1-3-3 明治安田渡辺ビル1F
電話:092(482)8833
開館:午前10時~午後5時00分(午後4時最終受付)

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