〜働く人全員のライフスタイルを大切に。誰でも安心して働くことができる職場を〜

株式会社ケアリングは「より良い介護サービスをより多くの方に」をモットーに福岡市、北九州市、大分県中津市と広く北部九州で介護事業を行なっている会社です。誰もが活躍できる社会を目指し、女性活躍推進にも積極的に取り組んでおり、その会社の姿勢や思い、これからの展望についてお話を伺いました。
(お話を伺った皆さん 代表取締役社長 中尾光明さん、管理本部:総務人事次長兼経営企画室長 栗原雄二さん、総務人事課総務事務 池永亜裕美さん、博多支店デイサービスセンター 管理者:鶴田知栄子さん、同介護職員:古賀夏希さん)

〜「差別をしない」企業理念が「当たり前に」女性の活躍を後押しする〜

栗原雄二室長

【これまでの女性活躍推進の取り組みについてお伺いいたします。】
栗原:ケアリングは「出身、性別、学歴、出自、年齢などその人の個性である属性で差別をしない」という思いから、女性をはじめ、障がい者、外国人などを積極的に採用し活躍していただこうと2000年11月29日に設立した会社です。職員は約330名で、そのうち75%以上を女性が占める女性中心の職場であり、女性活躍応援を会社が率先して宣言しています。

池永:女性職員のほとんどが育児休業を取得し復帰しています。配偶者の転勤などでやむを得ず退職される職員もいますが、退職した場合でも、戻りたいという希望があれば、すぐに対応できる環境を整えています。
また育児休業復帰後は、保育園の迎えなどがあるため、希望する職員は育児短時間勤務制度を利用しています。

池永亜裕美さん

栗原:当社には他の会社とは違う画期的な取り組みが二つあります。
一つは、男女関係なく、非常勤の方も含め全職員を無期雇用にしています。一般的な会社では、非常勤の方は有期雇用であり、「いつ契約を切られるかわからない」といった雇用の不安が生まれると考えており、その不安を無くし、安心して継続して働いていただくために、当社では全職員無期雇用としています。
本人が働き続けたいという意志があれば、それを尊重したいと思います。以前は、職員最高齢の82歳の方がいました。週に1時間しか働いていない職員もいますが、本人が希望する時間で働き続けることができます。
もう一つは、正職員、非常勤職員、パート関係なく、基本的に全職員に賞与を支給しています。金額の差はありますが、勤務1年未満の方も、産休・育休中の方も対象にしています。
育児休業中の方に支給することで、会社として「戻ってきてね、忘れてないよ、待っているよ」というメッセージにもなっています。職員の全員の支えで、売り上げがあり、全職員が働く仲間なのだという意識を持っており、その感謝を込めて賞与を支給しています。

〜妊娠、出産で働き方が変わっても、お互いの境遇・働き方を認め合い感謝する〜

古賀夏希さん

【育児短時間勤務利用にについて】
古賀:一人目の出産後は自分の意思でフルタイムで復帰をしましたが、二人目の育休復帰時に育児短時間勤務の相談をしたところ、快諾してもらいました。三人目に関しても自分から相談する前に、上司から短時間勤務の話があり、スムーズに制度を利用することができました。また、一緒に働いているスタッフの皆さんにも理解してもらえており、本当に働きやすい優しい職場だと感じています。


【育児短時間勤務における環境整備について】
鶴田:勤務時間は通常5時半のところ、育児短時間勤務の場合、5時までになります。デイサービスでは送迎後、支店に戻るのが5時を過ぎることがあるため、そういった業務には当てないように配慮しています。急な休みなどは、その場で臨機応変に配置換えを行なうなど対応しております。全職員が協力的で、不平不満を漏らす職員はいません。
限られた時間の中で、本当に精一杯勤めてくれています。その働きぶりを見ていますので、急な休みや早退があっても、お互いに支え合いができています。短時間勤務の職員と常に一緒に仕事をしていますので、それが特別なことではないと感じていることも不満が出ない理由の一つだとも思います。
 

〜働く人とその家族のことも考えてくれる会社。その会社の精神を新しい職員にも伝えたい〜

鶴田知栄子さん

【働き方について、何か特別なことはありますか?】
鶴田:現在、勤続13年になり博多支店の管理者をしています。以前、別の支店で副管理者・副支店長をしているときに、非常勤勤務に変更してもらいました。娘が高校に進学する時期で、遠距離通学で部活もあり、帰宅時間が遅いことが心配で、上司に短時間の勤務ができる非常勤勤務への変更を希望し、快諾してもらい、3年間非常勤となりました。また、通勤時間を配慮してもらい、自宅近くの支店への勤務になりました。その後、娘が無事卒業し、またこうして正職員として管理者のポジションを与えていただきました。非常勤に切り替えたことで、当然キャリアはリセットになると思っていたのですが、会社はきちんと頑張りを評価してくれて、正社員に復帰後、すぐに管理者のポジションを任せていただきました。柔軟に対応いただいたお陰で、子どもも家庭も守ることができ、本当にすごく感謝しています。

【これからの取組みについて】
鶴田:産休・育休とは別に、シニアの方への対応も手厚くできたらと感じています。私がこの歳になってきてつくづく思うのですが、やはり介護の現場はかなり重労働で、女性は生理や更年期など、女性特有の体の変化でのつらさもあり、果たしていつまで現場の一線で働けるのだろうかと考えることがあります。高齢の女性の働き方として、体力的に負担のかかる入浴介助の回数を減らし、負担のかからない業務に変更するなど、負担の大きな業務が連続しないように考えながら、シフト組みを工夫していきたいと考えています。そして、そういったフォローができるよう職員それぞれのスキルアップも必要だと考えています。
また、今の支店は研修場所として職員を育てる場所でありたいと考えており、人材を育成することも、職員の自信に繋がっています。
どんな仕事でも最終的には社会貢献だと思っています。そういう意味でも、新しく入った職員にケアリングの仕事を伝え育てることで、より良い介護を広めることにつながり、結果社会貢献になると考えています。
 

〜人と人の心をつなぎ、尊敬で繋がる気持ち良い職場作り〜

【現在どういった業務をされていますか?】
古賀:現在、育児短時間勤務で働いていますが、主にケアスタッフとして入浴介助や送迎を行っています。また主任として復帰したので、職員間のパイプ役になることが主な業務になります。


【働く中で大切にしていること、心がけていることはありますか?】
古賀:仕事をして行く上で一番大切にしていることは、利用者の方を尊敬・尊重することです。認知症の方、ご高齢の方を相手に介護をしていると、馴れ合いになりがちな方がいると思います。以前、現場研修先の介護施設で、利用者の方に失礼な態度をとる職員が気になりました。元々ご高齢の方が好きでこの仕事を始めたこともあり、また認知症がある方でも認知症になられる前に戻る瞬間というのはあるので、どんな方でも利用者の方々は人生の大先輩であるということ忘れず接しようと考えています。この考えはしっかりと発信して、若い方や新しい職員にきちんと教えていかなければいけないと考えています。

【今後の将来像・イメージ・取り組みたいことなどはお持ちでしょうか?】
古賀:知的障がいや高齢のスタッフもいるのですが、職場はみんなが1日で一番長い時間過ごす場所ですので、小さなぶつかり合いやわだかまりがどうしても生まれてきます。それをその日のうちに解消できるように、働きやすく、やむを得ない理由がない限りは働き続けることができるような職場を作ることに、少しでも力になれたらと思っています。
3人出産で、3回の育児休業を取り復帰しました。「戻ってきてもらってよかった」と思ってもらえるように、会社に恩返しをしていきたいと思います。

〜「できない」ではなく、「どうやればできるのか」を考える〜

代表取締役社長中尾光明さん

中尾社長:以前、外資系の企業におり、そこでは性別に関係なく活躍することが当たり前でしたので、「女性活躍」というものに少し抵抗があります。ただ実際に日本は風土的に女性が活躍しにくいと感じています。その「活躍しにくい・働きにくい環境」の中どうしたらいいのか、「できない」ではなくて、「どうやったら女性が活き活きと働けるのか」ということを考えてきました。
具体的に行なったことが、数値目標をしっかり立てることです。その結果、役員の半数と管理職の約7割が女性です。もちろん数値だけで良いという訳ではありませんが、経営者として数価目標をしっかりと立てることはとても重要です。女性だから何かができないということはなく、会社が目標をたてフィールドを与えることで、性別に関係なく輝くことができると考えています。
女性だから男性だからという目線ではなく、一緒に働く仲間として、これからも全職員を大切にしていきたいと考えています。

【聞き手所感】

今回、「差別をしない」企業理念に共感し集まった職員の方々の「尊敬し相手を思いやる気持ち」の純度の高さに驚きました。働く人それぞれの境遇は十人十色で、同じケースは無いと言うことを改めて感じ、それを尊敬し尊重し合うことが働きやすい社会につながっていくと感じました。インタビューにお答えいただいた皆様、本当にありがとうございました。

一覧に戻る