ワーク・ライフ・バランスの誤解
「ワーク・ライフ・バランス」は、本質を理解していないと、誤解されることがあります。「ワーク・ライフ・バランス」に対して、次のようなことをイメージしていませんか?
「ワーク・ライフ・バランス憲章」に唱われているように、「個人が、やりがいや充実感を感じながら、仕事上の責任を果たす」ことが大前提です。経営者が社員の主張を聞くだけではなく、仕事の在り方や業務改善を行うことにより、双方のメリットにつながる取り組みです。
ワーク・ライフ・バランスは長期的に継続することで、経常利益にプラスの影響を与えることが明らかになっています。 また、「安心して長く働き続けられる」という両立支援制度を整備するだけでなく、男女雇用均等度が高い企業ほど、経常利益が高いということが明らかになっています。両立支援策と人材育成の積極的な取り組みを継続して行うことが重要です。
ワーク・ライフ・バランスは、子育て中の社員を対象とするものではなく、働く全ての社員が対象です。 仕事と生活の割合が5:5の割合ということではなく、社員がやりがいや充実感を持って時間を有効に活用した働き方をすることで、企業にとっては、生産性向上や業績向上につながり、社員にとっては、私生活の充実につながるという、双方がWin-Winの関係を構築することです。 そのためには、企業は社員が仕事と私生活のバランスをとりながら、能力を最大限に発揮できるよう、柔軟な働き方(働く場所、時間、働き方の見直し)の環境を整備することが必要です。 ワーク・ライフ・バランスを推進することにより、企業への貢献意欲や仕事に対する責任感、成果への意欲が生まれ、最終的には企業の成長へとつながり、好循環が生まれます。