働きやすい職場環境づくりで女性技術者が増加

インタビューを受ける取締役常務執行役員管理本部長の梅林洋彦さんとかつきともえさんとさかたまゆこさん

九州のインフラ整備は九州の会社で。創業時の理念を引き継ぐ

株式会社富⼠ピー・エスは、あらかじめコンクリートに圧縮する⼒を与えることによって、ひびわれが発⽣しないようにするPC(プレスレストコンク
リート)技術を⽤いて、⼟⽊建築事業を展開しています。主に、コンクリート製の橋や⾼速道路の建設・改修を通じて、60年以上にわたり、社会のイ
ンフラ整備を担っています。その他、PC技術を活⽤した製品の設計・製造・販売も⼿掛けています。例えば、鉄道のマクラギや⾼層マンションの部材
にも同社の製品が使われているそうです。
「当社は、『九州のインフラ整備は、九州の会社で』という地元財界の皆さんの想いから創られました」と取締役常務執⾏役員管理本部⻑の梅林洋彦
さんは話します。
「当時、九州でPC技術を扱っている会社はありませんでした。なんとか地元でインフラ整備をやろうと設⽴されたのが当社です。社会に必要とされる
ものをつくり、社会に貢献すること。その理念を我々が引き継いでいかなければならないと、いつも思っています。社会貢献することが我が社の役割
であり、存在価値になると考えています」と梅林さんは⾔います。

働きやすい制度を整えて「選ばれる会社」を目指す

取締役常務執行役員管理本部長の梅林洋彦さん

梅林さんは現在、取締役として経営の中核に携わりながら、財務・総務の管理本部⻑として⼥性活躍推進に⼒を⼊れています。
「当社は、『VISION2016』として第4次中期経営計画を策定し、テーマの⼀つに、かねてからの課題であった⼈材確保を掲げました。特に、技術者不⾜は、建設業界全体の
問題です。2016年、⼥性活躍推進法の施⾏とも重なり、⼥性技術者の積極的な採⽤に取り組むことにしました」と梅林さん。
当時、従業員約400名に占める⼥性の⽐率は約10%で、ほとんどが事務系職員。技術系職員に占める⼥性の⽐率は2%だったそうです。そこで、⼥性活躍推進法に基づく⼀般
事業主⾏動計画で「技術系職員に占める⼥性⽐率を3年後に5%以上にすること」と具体的な数値⽬標を設定し、働きやすい職場環境の整備をスタートさせました。


具体的には、育児短時間勤務制度の利⽤期間を⼦どもが「3歳に達するまで」を「⼩学
校就学前まで」に延⻑、⼦どもの看護休暇の有給化など、従来の制度をより利⽤しやす
いよう拡充しました。さらに、⼥性のキャリアアップ⽀援として、九州⽣産性⼤学の経
営講座を受講できる制度を新しく導⼊。毎年、同講座へ⼥性1名を派遣しているそうで
す。
「働きやすい制度を整備するうえで、⼤切にしているのは社員の意⾒です。社内アンケ
ートを実施し、『どういう対策をしたらよいか』具体的に書いてもらうようにしていま
す。その意⾒をもとに、まずはできることからやっています」と梅林さんは話します。

会社入口で談笑する取締役常務執行役員管理本部長の梅林洋彦さんとかつきともえさんとさかたまゆこさん

また同社では、⼯事現場の環境整備に⼥性の声を取り⼊れています。⼥性職員で安全パ
トロール隊を結成。⼥性活躍の場が広がっているそうです。「⼯事現場の⾒回りをお願
いしています。彼⼥たちは、技術者がより働きやすい現場にするにはどうしたらよい
か、⼥性⽬線で改善策を指摘してくれるので、助かっています」
梅林さんは「⼀般事業主⾏動計画を策定した当初は、⼥性の技術系職員は5名でした。3
年経った今は、13名に増え、⾏動計画の⽬標達成に近づいています。しかし、これで終
わりではありません。今いる社員の声に⽿を傾け、今後も働きやすい職場づくりを続け
ていきます。そして、3Kと⾔われた建設業のイメージを払拭し、応募者から『選ばれる
会社』になるようアピールしていきたいです」と意気込みます。

仕事と育児のバランスがとれる短時間勤務 香月朋恵(かつき・ともえ)さん 入社12年 管理本部 経理部財務グループ・主任

かつきともえさん

私は育休から復帰して、育児短時間勤務で働いています。勤務時間は午前9時~午後4時まで。午前3時間、午後3時間の仕事は、「気づいたら、もうお昼」ということも多く、あっという間に時間が過ぎてしまいます。仕事は経理部で、入出金管理、支払い処理、精算業務などを担当しています。締切があるので、限られた時間の中で優先順位を考え、黙々と仕事をしています。

職場復帰して1年半。やっと毎日のリズムに慣れてきたところです。今は、仕事と育児のバランスをとることができて、働きやすいです。

同僚と打合せをするかつきともえさん

しかし、復帰した当初は不安もありました。復帰初日に子どもが熱を出し、保育園に呼び出されたのです。「この先、普通には働けないな」と心配になりました。当時は、育児短時間勤務は子どもが3歳になるまでと決まっていました。「フルタイムで働くのは難しいかも。別の会社で、パートで働こうか」とぼんやり考えたこともあります。現在は、会社の制度が変わって、子どもが小学校に入学するまで短時間勤務をできるようになり、ホッとしています。

他の会社では、短時間勤務でも、仕事が終わらず時間通りに帰れないという話も聞きます。私は、上司や同僚が午後4時になると帰宅を促してくださり、時間通りに退社できます。子どもの急病で休む時も、職場の方たちは快く受け入れてくれ、子の看護休暇をとる事ができます。働きやすい職場でほんとに有り難いと思っています。

男性が多い職場で女性技術職として働く 阪田真由子(さかた・まゆこ)さん 入社1年 九州支店 土木部設計チーム

インタビューを受けるさかたまゆこさん

私は大学で建築を学びました。就職活動を始めた頃は、住宅メーカーを主に受けていましたが、もっと視野を広げてみようと思い、建設業全体で探し始めました。そこで当社を見つけたのです。建設分野で技術者として働けることや、本社が福岡にあることに興味を持ったのですが、会社説明会までしばらく日にちがありました。思いきって電話すると快く対応してくださいました。すぐに会社を訪問し、採用担当者から直接話を聞くことができました。このようなきっかけで当社に入社したのです。

同僚と打合せをするさかたまゆこさん

現在は、九州支店土木部設計チームで技術職として働いています。設計図を見て、ちゃんと建設できるか、問題ないかチェックする仕事です。 私はまだ一人でこなすことができず、一度先輩が見たものを途中から任せてもらっています。仕事は面白いです。自分のやり方でさせてもらっています。言われた通りにやるのではなく、自分で考えながら集中して仕事をするので、私には合っています。

設計チームは6名で、女性は私ひとり。男性ばかりの職場ですが、働きやすいです。上司や先輩は、私を気遣って声をかけてくださり、仕事も男女関係なく任せてもらえるので、やりがいもあります。

正直に言うと、「女性活躍」という言葉には、違和感があります。「女性だから」という区別がなくなり、女性も男性も同じように働きやすい社会になること。それが一番だと思います。

会社概要

株式会社富士ピー・エスのロゴマーク

株式会社富士ピー・エス
〒810-0022
福岡市中央区薬院1-13-8 九電不動産ビル
電話:092-721-3471
FAX:092-721-3460
ホームページ(外部リンク)
代表取締役社長:菅野昇孝さん
創業:1954年

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